先日、久しぶりに信州の山を間近にみたせいか、多田武彦のこの曲を久しぶりに聴きたくなった。「雨後」 三好達治一つ また一つ雲は山を離れ夕暮れの空に浮かぶ雨の後山は新緑の襟を正し膝を交えて並んでゐる峡の奥 杉の林に発電所の燈がともるさうして後ろを顧みれば雲の ...
タグ:男声合唱組曲『追憶の窓』
三好達治『追憶の窓』の中の もうひとつの「村」のこと
父「この曲集は 1曲目『村』、2曲目『村』と 同じ題名の詩が続くんだよ、 面白いねえ、三好達治は。」妻「で、今回はどっちよ。」1曲目の『村』である。2曲目の『村』については拙ブログで取り上げたことがある。三好達治『追憶の窓』の中の「村」のこと (再掲)19 ...
三好達治『追憶の窓』の中の「志おとろへし日は」のこと
「志おとろへし日は」 三好達治こころざしおとろへし日はいかにせましな手にふるき筆をとりもちあたらしき紙をくりのべとほき日のうたのひとふし情感のうせしなきがらしたためつかつは誦しつかかる日の日のくるるまでこころざしおとろへし日はいかにせましな冬の日の黄 ...
三好達治『追憶の窓』の中の「毀(こは)れた窓」のこと
「視線」よりも「まなざし」という言葉が好きだ。十代は混声合唱組曲『季節へのまなざし』に出逢い、夢中になった。二十代は男声合唱組曲『やさしい魚』に出逢い、夢中になった。特に三曲目「天使」。♪まなざしだけがみえるめのかたちでなく~。のうた。♭7つのCes-Durとい ...
三好達治『追憶の窓』の中の「昨日はどこにもありません」の補足
三好達治は京都にあった第三高等学校時代にニーチェ、ショーペンハウエルツルゲーネフを読み、萩原朔太郎「月に吠える」に傾倒してからは、室生犀星、堀口大學も読んだとのこと。傾倒すればおのずとその詩作に影響がでるのも当然のこと。室生犀星「春の寺」の本歌取り三好達 ...
三好達治『追憶の窓』の中の「昨日はどこにもありません」のこと
また帰ってくる。達治に帰ってくる。多田武彦<公認サイト>よりhttp://www.ric.hi-ho.ne.jp/neo-rkato/yaro/20140208tadatake_ryakureki.html 多田武彦は、映画監督を目指していたことも周知の事実である。だからだろうか多田武彦の作品には、映像のイメージが浮かんでくる ...
三好達治『追憶の窓』の中の「雨後」のこと
アンコールピースとして登山家の愛好歌としてこよなく愛されるこの曲について。「雨後」 三好達治一つ また一つ雲は山を離れ夕暮れの空に浮かぶ雨の後山は新緑の襟を正し膝を交えて並んでゐる峡の奥 杉の林に発電所の燈がともるさうして後ろを顧みれば雲の切れ目に 鹿島槍 ...
三好達治『追憶の窓』のこと
多田武彦が三好達治の詩にいきなり「ガッと」取り組んでほぼ同時期に書き上げた3つの組曲がある。『わがふるき日のうた』『海に寄せる歌』『追憶の窓』である。どれも素晴らしい出来なのだが、『追憶の窓』については、3曲目の「雨後」はアンコールピースとして有名であるも ...