倒れる時は前のめり。男声合唱の世界にハマってはや三十年。男声合唱界の巨人タダタケこと多田武彦にハマッ(以下略)自分、不器用なもので何をテキストとして歌っているかわからずにしては眼の前の曲に集中できないのである。妻「音が取れない言い訳はさすが年季が入ってん ...
タグ:多田武彦男声合唱組曲集(2)
草野心平『富士山』の中の黒富士のこと
筆者の所属する男声合唱団タダタケを歌う会で草野心平『富士山』全曲を歌うことになった。 男声合唱組曲『富士山』の情報についてはこちらのHPが参考になります。 この組曲はタダタケファンなら誰しもが一度は歌ったことがある。もしくは一度は客席で演奏を聞いたことがある ...
草野心平『富士山』のこと
以前拙ブログでも書いたが、「人事は棺を蓋(おお)うて定まる。~人間の真価は、死んでから決まる。の意~」(『晋書/劉毅伝』から)ということを座右の銘としている者としては、没後七十年たっていない詩人はまだ取り上げていない。というか取り上げる勇気がない。 ちなみに ...
中原中也『中原中也の詩から』の中の「間奏曲」のこと
中原中也、激動の人生。1907年 山口県に生まれる。1923年 女優の長谷川泰子と知り合う。1924年 長谷川泰子と同棲。1925年 3月長谷川泰子とともに上京。 4月小林秀雄と知り合う。 11月長谷川泰子、小林秀雄の許に去る。1937年 ...
リンク集
〔作曲家〕多田武彦(1930‐2017)多田武彦〔タダタケ〕データベースhttps://seesaawiki.jp/w/chorus_mania/ 作曲家多田武彦及び全組曲の情報については、こちらのサイトが大変参考になります。男声合唱団 タダタケを歌う会https://tadatakesingers.wixsite.com/tadatake筆者 ...
中原中也『中原中也の詩から』の中の「汚れつちまつた悲しみに」のこと
さて、中原中也である。組曲2曲めである。「汚れつちまつた悲しみに……」 中原中也汚れつちまつた悲しみに……汚れつちまつた悲しみに今日も小雪の降りかかる汚れつちまつた悲しみに今日も風さへ吹きすぎる汚れつちまつた悲しみはたとへば狐の革裘汚れつちまつた悲しみ ...
中原中也『中原中也の詩から』の中の「北の海」のこと
さて、中原中也である。組曲1曲めである。「北の海」 中原中也海にゐるのは、あれは人魚ではないのです。海にゐるのは、あれは、浪ばかり。曇った北海の空の下、浪はところどころ齒をむいて、空を呪つてゐるのです。いつはてるとも知れない呪。海にゐるのは、あれは人魚 ...
中原中也と尾崎喜八という2人の詩人のこと
筆者の所属する男声合唱団タダタケを歌う会が次に取り組む2つの組曲は、『中原中也の詩から』と『尾崎喜八の詩から』である。 詩人及び組曲の詳細についてはいつもお世話になります多田武彦〔タダタケ〕データベースが大変参考になります。 あらためて組曲の構成を確認してみ ...
さあ始動!男声合唱団タダタケを歌う会で歌う次の組曲のこと
筆者の所属する男声合唱団タダタケを歌う会が次に取り組む2曲が団の公式Twitterで発表された。タダタケを歌う会@tadatakedake『中原中也の詩から』『尾崎喜八の詩から』取り組み始めました。新たなスタートからご一緒していただける方、いつでも大歓迎です。https://t.co/dWb ...
草野心平『北斗の海』のこと
以前拙ブログでも書いたが、「人事は棺を蓋(おお)うて定まる。~人間の真価は、死んでから決まる。の意~」(『晋書/劉毅伝』から)ということを座右の銘としている者としては、没後七十年たっていない詩人はまだ取り上げていない。多田武彦が作曲した詩人の中で、 己の機が ...
タダタケの原体験~伊藤整『雪明りの路』など~
筆者にとって初のタダタケは、大学3年の時に歌った混声合唱組曲『京都』であった。正直、とても難しく、いいイメージがなかった。しかし、のちに男声合唱に取り組むことになり、この作曲家の曲に前向きになれたのは、大学1年の時に聞いた演奏の影響が大きかったと思う。その ...
尾崎喜八『尾崎喜八の詩から』の中の「冬野」のこと補足その弐
演奏会も無事終了し、ほっとひと息。昨年9月から住み始めた新しい街で、忘れていたわ、本屋巡りの旅。それも古書店がイイ。妻とぶらぶら歩き中に、突然、街中のメインストリートに古き良き古書店が出現。父「なにかあるぞ。」妻「見て、壁一面に北原白秋全集があるぞ。」父「 ...
伊藤整『雪明りの路』の別の景のこと
多田武彦作曲の伊藤整(『雪明りの路』/椎の木社/1926年)の詩集による『雪明りの路』は名組曲の誉れ高いといっても過言ではないだろう。多田武彦の詩の選球眼(選詩眼?)の素晴らしさにはただただ感服するしかないが(下記拙ブログのリンク参照)。多田武彦が作曲した詩人 ...
伊藤整『雪明りの路』にまつわる風景のことの補足
妻「おーい、この汚い段ボール、 押入れの中にあったけど、 処分するぞー!」夫「ちょっと待った!!何かあるぞ。」拙ブログの記事伊藤整『雪明りの路』にまつわる風景のこと を執筆した際に、もう失くしたと思ってあきらめていた写真群が我が家の押入れから ...
伊藤整『雪明りの路』にまつわる風景のこと
1999年12月末。世の中がY2K問題で異様に盛り上がっていたあの季節。1994年10月に男声合唱の初ステージで多田武彦『雪明りの路』を歌う機会に恵まれ、すっかりこの詩人と作曲家にハマってしまった筆者。演奏会には間に合わなかったが、ひそかに、冬の小樽近辺を歩いてやろうと ...
伊藤整『雪明りの路』のこと
久しぶりである。伊藤整『雪明りの路』である。どうやら3回目の全曲演奏の機会に恵まれそうである。筆者が初めて本格的な男声合唱の組曲に取り組んだのは『雪明りの路』である。以下、拙ブログの記事。男声合唱そして多田武彦作品との初めての邂逅 歌詞は大人の事情により、 ...
尾崎喜八『尾崎喜八の詩から』の中の「冬野」の補足
多田武彦作品の中でも屈指の名曲といっても許されるだろうこの曲。組曲第1曲「冬野」。 詩の始まりの部分に高く冬の天に輝く星がでてくる。そんな印象的な星にまつわるアナザーストーリー。「天狼星(シリウス)に」 さだまさし自分だけはだませなくて独り夜汽車で旅立 ...
男声合唱そして多田武彦作品との初めての邂逅
仰々しく書き出したがいかに多田武彦にはまっていったのかを記録に残しておきたい。以下物語風に。序あれは大学三年の混声合唱団テノールパトリ時代のこと。第1部高校時代を80人規模の混声合唱団で過ごした筆者。楽しかったが、コンクールで競い合った高校男声合唱団が沢山 ...
尾崎喜八『尾崎喜八の詩から』のこと
男声合唱組曲『尾崎喜八の詩から』を歌った。涙が出るほど心に染み入る曲であり演奏となった。そこで、少し調べたことをまとめてみた。男声合唱組曲『尾崎喜八の詩から』1「冬野」2「最後の雪に」3「春愁」4「天上沢」5「牧場」6「かけす」歌詞(詩)については、下記リンク ...