何もする気がおきません。
そんな時は、読書がいちばん。
2024年の本屋大賞受賞作。
文庫版になったことを記念して、
遅ればせながらのご紹介です。
『成瀬は天下を取りにいく』
(宮島未奈/新潮社/2025年)
本屋大賞のHPはこちら。
本屋大賞を受賞した作品は、
本当に有名なものばかりです。
中でも、思い出深いのは、
「夜のピクニック」(2006年)
「ゴールデンスランバー」(2008年)
「羊と鋼の森」(2016年)
「蜜蜂と遠雷」(2017年)でしょうか・・・。
他の受賞作品も、
全部は読めていなくて
お恥ずかしいかぎりなのですが、
いつかきっと手に取ると思います。
ちなみに、本屋大賞の正式名称とは、
「全国書店員が選んだ いちばん! 売りたい本
本屋大賞」です。
公共図書館で借りようと思うと、
予約が集中してしまい、
なかなか順番がまわってこないことは、
よくある風景ですね。
そのため、本屋大賞の受賞作は、
ぜひお近くの書店で『ファン投票のつもりで』
手に取っていただくのも一興かと思います。
この小節は、中学2年生の成瀬あかりさんという主人公が、
自らの信念に基づいてやりたいことを次々と実現していく、
という痛快な物語です。
中学・高校と環境が変わるたびに、
主人公を取り巻く友人関係は変化していきます。
主人公のマイペースにとまどい、引きづられながらも、
すこしずつ周りの友人の意識が変化していき、
勇気を出して「平凡な」自分の人生に
向き合う力をもてるところがいい。
胸アツです。
主人公は周囲の人々に
そんな影響を与えているところにはまったく無頓着で、
自分の思うとおりに生きているだけなのが
最高にかっこいいのですけれども、
そこがまたいい。
真の良師とは、弟子に何物かを教える者ではない、
弟子をして弟子自身に巡り会わせる者である
―ソクラテス
我が道を堂々と歩む主人公との交流が、
悩みながらも懸命に生きている周囲の人に、
何かをつかむきっかけや
自分の人生を楽しむ秘訣に気付かされるのだ、と強く思います。
生きていれば、人間関係に悩むことも多々あるけれど、
それ自体にも何かしらの意味があるのだなと考えさせられます。
それにしても、
魅力的な主人公の創出。
というのは、
いつの時代も普遍的なテーマであると
あらためて気づかされた小説です。
ときには肩の力をぬいて、
主人公の面白さにとことんひたりたい。
そんなときにおすすめな小説を一緒にご紹介します。
ちょっぴりお茶目な普通の高校生が引き起こしてしまう
バタフライ効果のSFコメディミステリ。
はやみねかおる「モナミは世界を終わらせる?」
もう一冊。
退屈な高校生活にしたくないから
宇宙人、未来人、超能力者よ集まれ!と宣言して、
本当に異能者がぞくぞく集まってきたのに、
本人はまったく気が付いていない。
我が道を行き、
周りの人をどんどん巻き込んでいくスーパー高校生伝説。
谷川 流「涼宮ハルヒの憂鬱」
ほとんど関係なくって、
面白いものは面白い。
どんどん読んでいこう。
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