リーフレットはこちら。
「老雪」
堀口大學
北国も弥生半ばは
雪老いて痩せたりな
つやあせて 香の失せて
わが姿さながらよ
咲く花は 見ずて消ゆ
作詞:堀口 大學
作曲:多田 武彦
出版社:音楽之友社
JASRAC作品コード:094-5068-8
作品タイトル「老雪/雪国にて」
====================
歌詞の掲載については、
JASRAC様のHPの以下のページをご参照ください。
「ブログサービス等の運営事業者に対し、
個人ブログ等における歌詞掲載利用を許諾することについて」
https://www.jasrac.or.jp/smt/news/12/1212.html
「利用許諾契約を締結しているUGCサービスリストの公表について」
http://www.jasrac.or.jp/info/network/ugc.html
当ブログはライブドアブログで作成していますので
了承されたとみなします。
また、当該作品の検索には
「JASRAC作品データベース検索サービス J-WID」
https://www2.jasrac.or.jp/eJwid/main?trxID=F00100
を利用しました。
====================
前置きが長くなってしまったが、
この曲を紹介するための手続ということでひとつ。
(手続に不備があった場合はこっそりご教示いただければ幸いです。)
この組曲についての詳細はこちらのHPが参考になります。
多田武彦〔タダタケ〕データベース
https://seesaawiki.jp/w/chorus_mania/d/%c0%e3%b9%f1%a4%cb%a4%c6
堀口大學は1892年に東京で生まれたが、
1894年に外務省勤務の父が
朝鮮国へ赴任するに当たり、
家族と共に家郷の新潟県長岡へ移ったとのこと。
1909年に上京するまでは新潟県に滞在していた。
そして堀口大學が1945年から1950年までの間に
戦火を避けて新潟県に疎開していた時代の詩である。
再びの新潟滞在である。
1892年生まれの詩人にとって、
50歳を過ぎての出来事であり
心身共にしんどかっただろうことは容易に想像できる。
この詩が収録された詩集『夕の虹』/昭森社は
1957年刊行だから、御年65歳。
1957年の男性の平均寿命は63.24歳。
もちろん当時の社会情勢との関係もあるため
一概には言えないが、
「我が人生の最晩年」という
感慨があった時期の詩ではないだろうか。
実際には1981年まで長生きされるのだが、
その不屈の精神力と驚異の生命力にもまた驚かされる。
詩は、老年にさしかかった
堀口大學の心情を
老いた雪にみたてて
読んだものでありながら、
限られた言葉を
噛みしめるようなハーモニーに
こみ上げてくるものを
我慢しながらの歌唱となる。
それにしても
この胸を突き上げるような感情は
どこから来るのか?
調べてみたところ、
堀口大學と良寛の意外な接点を見つけた。
老いけらし良寛坊に及ばざりロオランサンもアーキペンコも
-堀口大學
良寛様と堀口大學様の波状攻撃に
己の来し方行く末を案じつつ
曲に臨んでいたら、
それはそれは
自然とゆっくりと粘っこい歌唱に
なってしまうのである。
しかし、我が団が誇るELの一人、
小林さんの指導は一味違うのである。
じっくりと歌い上げる
平均年齢高めのメンバーに対しての愛ある一言。
「雪国ではあまりもたもたしてると命が危ない。
きっちり歩みを進めていくのがこの曲の本意では。」
確かに。
雪深いところのご出身だけあって、
雪に関する造詣が深い。
埼玉、千葉にしか住んだことのない筆者には
出て来ないフレーズである。
ELの小林さんの指導のワードセンスは
かように素晴らしいのだが、
筆者の一番のお気に入りはこちら。
発声練習で、ポジションチェンジが
うまくいかなくて
トーンが変わってしまったときの一言。
「なんか別人格出てきちゃった。」
よくわかります。
ひざポンです。
我が団のEL(小池さん、小林さん、若井さん)の棒による
おわり。
にほんブログ村
コメント