久しぶりである。
伊藤整『雪明りの路』である。
どうやら3回目の全曲演奏の
機会に恵まれそうである。

筆者が初めて本格的な
男声合唱の組曲に取り組んだのは
『雪明りの路』である。
以下、拙ブログの記事。


歌詞は大人の事情により、
黙読。

この組曲の概要については

を参照していだだきたい。
いつもながらお世話になります。

さて、筆者の手元には
●愛蔵版「詩集 雪明りの路」
 (日本図書センター/2006年)
●「日本の文学 伊藤整」
 (中央公論社/1965年)

の2冊がある。
書店で買つてきたのだ・・・。

妻「中勘助の『追羽根』っぽく
   いってるけど、
   いつの間に
   ネットで注文してんの?」
夫「気付かれない様に覗いてごらん。

閑話休題。
久しぶりに
読み返してみると
なかなか面白い。

特に日本の文学の付録には、
まだ存命中だった本人の
対談集「伊藤整文学の周辺」
が掲載されている。

その中で、自身の個性や
詩について述べているのが
興味深い。

ポイントは、次の通り。
●親の都合で北海道で
 生まれ育ったので、
 内地と違う雰囲気がある。
●自由な考え方をして、
 自分の思ったことを
 思った通りにやってみる
 気風が強い。
●中学時代に島崎藤村に出会い
 詩に目覚め、
 北原白秋、室生犀星、萩原朔太郎に
 影響を受けた。
●自分の詩は自己評価では
 「下手ではない。」
 理由は、
 イメージは幼くても
 整理ができている。
 混沌としたところが
 残っていないため。
●いろいろあって24歳で
 詩はやめてしまった。

なるほど、
そう思って読み返してみると
ふむふむという点が多い。
img022
18歳から26歳の青年の時代に
(1922年から30年) 
詠まれた詩たち。

その伊藤整による
恋愛、風景、異性、家族の描写が
当時20代だった我が胸を
打った。

多田武彦の曲も
印象的な旋律が多く、
名曲ばかり。
初めての男声合唱に
悪戦苦闘しながら
取り組んだのを
昨日のことのように
思い出す。

音楽は一期一会。
また新たな感動を
味わうために
頑張ろう。

妻「おーい、なんか男声合唱のCDが
   また一枚増えてるぞ。
   何々?『雪明りの路』て、こら!!
   またこっそり注文したな!!」

以下、我が家にも
またひとしきり
吹雪が吹き荒れた・・・。
ここはひとつ
身を伏せて、埋もれてゐる。
に限る。
ホンニ、ホンニ・・・。

おわり。

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