曲集も中盤、三曲目。

「夏の祭」
   三好達治
 
夏の祭りの海の上
祭の樂は雲の間に

天使たちがそそくさと
しだらに脱いだ白い沓

鷗の群れはむきむきに
沖べの巖に動かない

彼らの仲間も陽に醉つて
しばしは天上の夢を見る

夏の祭りの海の上
祭の樂は雲の間に
(『砂の砦』臼井書房/1946年)

理科辞典をみて鳥を調べていたら、
カモメ科は、一端つがいになると、
なかなか別れない鳥なんだそうです。

ああ、萩原アイよ。
われてもつひに逢はむとぞ思ふ、か・・・。