妻「たまの休みだというのに、
あんた、今どこでなにしとるんじゃ!」
父「朔太郎の故郷におります。父。」
娘「うどん店におります。マリオ(任天堂)。」
父「おーそれ、有名な回文ではないか。
まだ回文ブーム
終わってなかったんかいな。」
終わってなかったんかいな。」
娘「釧路より、よろしく。」
父「正確には、今父のおるのは
前橋だけどな。
前橋だけどな。
娘よ、みごとな回文じゃ。」
妻「暑くて倒れないうちに
きつと帰って来いよ。」
きつと帰って来いよ。」
父「用事が『済んだら、フラダンス。』」
妻「はよ帰ってこんか!」
いよいよである。
たしか本ブログの以前の記事
鎌倉文学館特別展
「マボロシヲミルヒト」~萩原朔太郎~
でも同じような出だしを書いたが、
いよいよ朔太郎の故郷前橋に
やってきたのである。
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前橋文学館
萩原朔太郎記念館
※2023年6月のリンク先です。
この当時の記事とは異なりますのでご了承ください。
※2023年6月のリンク先です。
この当時の記事とは異なりますのでご了承ください。
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前橋文学館では、
常設展示のほかに
企画展「心にふれる
手紙展」を
開催していました。
おお、萩原朔太郎を軸に
室生犀星、丸山薫、北原白秋、
大手拓次、草野心平まで。
みなさん、個性的な字を書いて
いたんですねえ。
印刷された文字もいいけど、
生手紙はまたぐっとくるものがあります。
中でも草野心平の手紙は
ものすごい豪快な筆跡で、
思わず唸りました。
内容も、
「今度銀座のビアホールで
飲みましょうや」みたいな。
まさに豪快。
今回の展示には
ありませんでしたが
ありませんでしたが
立原道造の
手作り詩集『さふらん』
(1932年)のように、
手書きなのに絵画のように美しく
構築された文字とはまた違って、
皆さんの手紙はみな印象に残りました。
こりゃ
うかつな手紙は残せないぞ。って。
そんなにえらくないけども。
次に、前橋市郊外にある
萩原朔太郎記念館を訪れました。
広大なバラ園の一角に
ひっそりとたたずみ、イイ感じ。
猛暑の群馬とはいえ、
風も心地よい。
しかもすべて無料。
いいのか群馬県及び前橋市(笑)。
さて、萩原朔太郎記念館は
ものすごく大きなお屋敷だった生家を
一部移築したもの。
蔵と応接間と「音楽室」とよばれた書斎が
展示してありました。
係員もおらず、
セルフサービスで入室して
セルフサービスで電気をつけ、
セルフサービスで資料を読む。
セルフサービスで退室する。
う~む、心地よい。逆にいい。
そして、書斎はコンパクトながら、
ハイカラさんやプリンスと呼ばれた朔太郎らしく
調度品はおしゃれなものを使っておりました。
小さくてもいいから、
このような書斎を持ちたいなあ
と改めて思いました。
妻「あんた、歌があれば
書斎いらないじゃん。
書斎いらないじゃん。
『服が楽譜』って。」
父「あんたも回文ブーム
終わってないじゃん。
終わってないじゃん。
すまない、もうだまって列車に
飛び乗って文学散歩に
こっそり出掛けたりしませんから。」
妻「『なんて、しそう。嘘してんな。』」
父「・・・『私、負けましたわ。』」
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