眠れぬ夜に
ツイッターでつらつら書いたネタの
まとめその陸。
随時追加予定。だが時期未定。
でも断固追加予定。

#13 ただタダタケだbar今宵も開店。

人の感受性は様々である。
一秒の感じ方は
100メートルランナーと
箱根駅伝ランナーでは違うと
思われるように。


楽しい時は短く。
苦しい時は長く。


多田武彦の歌に取り上げられる
詩の解釈もしかり。


妻「何か難しいいいまわしに
  なってきたな。」
夫「多田武彦を歌うには
  人間の深さもはかられるんぞ。
  人間万事塞翁が測量船じゃ。」
妻「最近、あんた隆慶一郎の全集
  読み返してたな、そういや。」
夫「なぜそれを!」


ポジションは常にニュートラルに
たちかえる必要がある。

そこで、初心をわすれず、
感じ方の多様性を
なくしないように
するためのなぞかけが
ただタダタケだbarの壁に
貼ってある。


問.畑中先生が指揮された名演。
  慶應ワグネルの『石家荘にて』。
  テンポ感が
  『大陸の天蓋なしの貨車の
   速度ってこれだね』
とは、
  当ブログ筆者の戯言である。

  この感覚を、
  戦後生まれの方々に
  共感してもらうために、
  参考になるテキストは
  次のうちどれが妥当か。


1.ルパン三世
  カリオストロの城(1979年)

  オープニングで、
  ルパンと次元が
  カリオストロ公国に向かう道すがら、
  山の中の踏切で、
  貨物列車に足止めを
  くらうシーン。
  ものすごーくゆっくりと
  した速度であり、こらだめだ感が漂う。
  何両編成じゃ!と毎回見るたびに
  つっこんでみる。

2.機動戦士ガンダムⅢ
  めぐりあい宇宙編(1982年)

  ジオン公国のモビルアーマー、
  恐怖のビグ・ザムが登場した
  ソロモン攻防戦。
  ソロモンから撤退するジオン軍の
  しんがりをつとめたビグ・ザム。
  ソロモン内で圧倒的な火力で
  暴れまわるも、
  ソロモン自身を
  ぶち壊してしまうのかも、という
  もっともな疑問に気づいたドズルが、
  ソロモンに攻め込む
  連邦軍に向かって
  ソロモンから宇宙に飛び立つシーン。
  悪魔のようなビグ・ザムを
  恐怖におののきみあげる連邦軍や、
  申しあけありませんが
  脱出させていただきます、
  というジオン軍などの
  悲喜こもごもの想いが、
  スローモーションで  
  画面に満ちあふれ、
  涙が止まらないわ。
 
  ビグ・ザムも宇宙空間に
  突出することにより、
  その弱点をさらけ出し、
  負けてしまうことは
  ドズルはわかっていたでしょう。
  それでも
  守らねばならぬ意地がある。と
  いうところかな。
  このあたりの事情は、
  「ジオン軍の失敗」岡嶋裕史著
  (アフタヌーン新書/2009年)

  が大変参考になります。
  あまたあるガンダム本の中で
  今のところ第一位。

3.タイタニック(1997年)
  沈みゆくタイタニックから、
  数少ない乗客だけが
  救命ボートで脱出できた。
  主人公ジャックは、
  ヒロインのローズだけを
  救命ボートにのせて
  自分は船に残る選択をする。
  救命ボートが
  少しずつ下がっていくとき、
  アングルが、救命ボートから
  デッキで見守るジャックと
  その背景の
  闇夜に発射される救命信号
  をとらえる。
  そして・・・スローモーションになる。
  
  ローズを見守るジャックの
  優しいまなざしと閃光。
  たまらず、ローズは
  下がりつつあった救命ボートから
  ジャックのいるデッキに
  飛び移って戻ってしまう。
  このときのテンポ感。
  
夫「さ、ひとつえらんでみよう。」
妻「長いわ!問題文読むだけで
  試験時間が終わってしまうわ!」
夫「選ばなくていいんだよ。」
妻「ついでに題材が古いわ!」

仕方がないじゃない。
正解はないの
それぞれだから。

独身時代の美しき思い出とともに。


って胸を張って
今夜もただタダタケだbarを開店。

おわり。 


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