私がまだ中学生のころ
のはなし。

御多分に漏れず
歌手になりたかった。

深夜受験勉強をしながら
ラジオから流れてくる
素敵な歌声に
耳も心もかたむけていた。


しかし、
「うたうことが好き」と
「好きなことを仕事にする」は
違う事なのだと
思い知らされた大学時代。


今となっては、
せつない想い出だが
それでも
大切に今でも
聴き続けている
曲がある。


「カーテンコール」
   さだまさし


バスが来たから
お別れですね
今迄 愛をありがとう
短かったけど
私のトランクは
あふれる程の想い出ばかり

  ふとよみがえる 
  昨日のラスト・ショー
  手を振るあなた
  何かを叫ぶ声

光 ざわめき 
手拍子が
この胸を叩いて
喜び 悲しみ散りばめた
カーテンコール
歌おうとしたけれど
声にならなかった


あなたのことや
この町のことは
決して忘れない
私は何処かで
元気でいるから
誰かの為に
歌ってるから

  ふと振り返る 
  陽だまりの中
  手を振るあなた
  何か叫ぶ声

さよなら さよなら 
さよならと
遠ざかる風景
喜び 悲しみ
散りばめた
カーテン・コール
笑おうと するけれど
涙があふれてくる


これが私の最后の歌
あなたにとどけ
歌おうと したけれど 
声にならなかった

 
(作詞:作曲:さだまさし/1985)
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歌詞の掲載については、
「利用許諾契約を締結している
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http://www.jasrac.or.jp/info/network/ugc.html
をご参照ください。
当ブログはライブドアブログで
作成していますので
了承されたとみなします。
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なんとなくまっとうな社会人になり
おのれの誇りにかけて
それなりに
守るべき存在も増えた。


うたは、アマチュアとして
一生のライフワークとして
続けたい。

そんな自分だが、
ショウビズの世界では、この
「カーテンコール」のような
境地もあるだろうなあ、と
考えさせられる。


別れることを前提にした
時間の何ときらびやかなことか。

限られた時間だからこそ
全精力をこめていい演奏をしたい。


カンザスシティ/メルボルン/
モントリオール/
日本武道館/渋谷丸井前特設ステージ
今はなき新宿厚生年金会館
五反田ゆうぽうとホール・・・


二度と訪れることは
ないだろう街や
もうなくなってしまったホールでの
忘れられないコンサートたちである。


たとえ再演したとしても
同じメンバー、同じ聴衆では
ありえないのだから。


再現不可能性の中に
音楽の本質はある。
だから一回一回のコンサートに
大切に望みたい。


美しき想い出とともに。

おわり。

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