上野の東京文化会館4F音楽資料室に
通い詰めてはや1年あまり。
http://www.t-bunka.jp/library/
そこにしげしげとかよいつめる
おっさんがおる。
男声合唱(9割が多田武彦)の
CDとLPをむさぼるように
視聴するあやしいおっさん。
しかも視聴し終わったら、
兎のような真っ赤な眼をして
資料を返却しにくるおっさん。
さらに、感極まって
号泣してしまい
ライブラリアンに
「大丈夫ですか?」
と声をかけられてしまうほど
イレこんどるおっさん。
そんな3匹の●っさん
(有●浩先生ごめんなさい)
ではなく、
実は同一人物なのだが、
とにかく、
すごい体験が
できるのである。
中でも必ず聞いてしまうのが
次のアルバム。
東芝EMI
『合唱名曲コレクション(29)』【1989年】
ラインナップがすごい。
80年代の男声合唱円熟期の入魂の音が
収められている。
『わがふるき日のうた』1989年
『海に寄せる歌』同志社グリークラブ
『北斗の海改訂版』早稲田大学グリークラブ
アンコール『北国の春』の
「お月様」「まんさくの花」
もう都合50回は聴いた。
その都度泣いた。
信じられないことに、
この資料室には、
LP盤の「わがふる/同志社グリークラブ」
も所蔵しているのである。(他の曲は失念。)
CDのクリアなハーモニーも絶品。
毎回変わらぬ演奏再現力の安定感にマル。
LPの空気感も含んだ温かみのある
ハーモニーも絶品。
視聴するごとにすこしずつ音色が艶をまして
いく、しかし終わりも同時に近づいてくる
という制限のある中でのきら眩暈感にマル。
いつも「わがふる」の2つを
セットで聴いて
もう、とどめをさされるのである。
あと●年早く生まれていたら・・・
つひにまにあわなかったことが
悔やまれる・・・。
どうにかして、この音源を入手したいと
思い、あちこち探したが、
市場にでまわっていない(涙)。
大きなCDレコード店を10件くらい
まわるも絶版品切れで無し。
入荷次第連絡くれるサイトに複数登録
するも、数か月間ナシのツブテ。
しかし、苦節数か月、
やっと入荷のお知らせが!
中古品オークションだから、
まあ、半額くらいだろ、って
画面を確認したら、
自分の眼を疑った。
定価の3倍?
父「伝説の演奏とはいえ、
アマチュア男声合唱団
ですぜ、だんな?
いかがなものかと。」
娘「ポチっと。」
妻「あー、娘が購入ボタン
押しちゃった!」
父「やむを得ない、ここはひとつ
購入という事で前に進もう。
音楽芸術における資料入手困難性
の証拠案件として確・・・」
妻「・・・毎日聴いて、壊すなよ。」
父「それはあんたの『富士山』じゃ。
ちなみにそのCDも絶版だぞ。」
妻「好きだから、毎日ききたいじゃん。」
3人「うむ・・・。」
おわり。
にほんブログ村
コメント