読み疲れた時に、 ほっと一息の時間。


我が家では、
ここのところ
毎日が
「おもしろいこといいましょう」
タイムになっている。

特にもうすぐ小6になる
娘が自由自在に
ボケてくるので
父の威厳を保つのは
一苦労である。


第一話
立原道造の詩集を読んで
特定のフルーツが好きな
父の性格を読み切ったはなし。


「また落葉林で」

   立原道造

いつの間に もう秋! 
昨日は夏だつた……
おだやかな陽氣な
陽ざしが 林のなかに 
ざわめいてゐる
ひとところ 
草の葉のゆれるあたりに

(詩集『優しき歌』/
  角川書店/1947年)

父「ちなみに、この詩は
  男声なら多田武彦が
  混声なら小林秀雄が
  有名なんじゃ。
  父は高校生の頃、
  混声の歌を歌った
  ものだよ。」
 
娘「いつの間に
  もうリンゴ。
  昨日はナシだった。」


父「弁当タイムに感じる
  ワシの秋の切ない想いを
  何でしっとるんじゃ!」


妻「その季節、弁当全部
  ナシとリンゴがいい、とか
  ほざいてるな、毎年。」

第弐話
当たり前だが、毎日多田武彦を
聴き、歌っているわけでも
ないのである。
たまには、違う曲も歌うよ。

ジ●リの映画「耳を●ませば」の
話題になった時。


父「主題歌が、いいよなあ。
  元歌はジョンデンバーの
  カントリーロードだな。」


娘「カントリーロード?」
  国道?」


父「何か急に
  身近な道になったな・・・・。」


第参話
もう長時間も耐えられるだろうと
今年(2016年)の正月2日に
劇団●季の
「サ●ンドオブミュージック」
を鑑賞。
やはり評判通り素敵な舞台であった。


父「いや、いいミュージカルだった。
  ところで娘よ、
  どんな話だったっけ?」


娘「家庭教師のマリアさんが
  子供達に一生懸命勉強を
  教えて、無事志望校に合格。
  提供は、家庭教●のト●イ。」


妻「なんかハイ●のCMと
  ごっちゃになってるな。」


第肆話
もう卒業してもいいとは
思うが、
まだ頑張る女の子の
変身シリーズ「プ●キュア」
に娘はハマっている。

30体位の人形で
何か遊んでる娘に
声をかける。


父「お、みんなが集まって
  一列になって。
  ラストシーンか?」
娘「舞台挨拶。」
父「そこはふつうは
  全員集合!とか
  記念写真!とか
  ではないのか。」 


ま、いつも表現者たる
という気持ちを
育みつつある、
と解釈しよう。
いつかは、親と同じ
合唱の路に進んでくれると
信じて。


父「娘の将来の夢は?」
娘「ベストセラー作家。」
父「売れるのが前提なんだ。」


ほんに、ほんに・・・。

おわり。

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