読み疲れた時に、 ほっと一息の時間。

本ブログに寄せられたコメントに
お答えして。

「撮り鉄」ではなく
「乗り鉄」である。
写真はほぼ零。
それがいい。
それでいい。

さて、全国各地に
群山あれど
とりよろふ
天の香久山・・・。
ではなくて
「●●富士」であるが
筆者の思出があるのは
榛名富士こと
榛名山。

学生時代
鉄道好きが高じて
新幹線と特急の
車内販売の
アルバイトをしていた
筆者。

妻「公私混同ですな。」
父「一石二鳥とお呼び。」

いや
勤務中は真面目に
取り組んでいたのだ。

特に乗車回数100回に
迫ったか、という
今はなき
在来線特急「あさま」
(上野~長野)
が思い出深い。

妻「新幹線とちがうって
  強調しなくていいから。」


上野を出てから、
高崎でだるま弁当を
積み込み、
横川の釜めし販売に
乗客が
「釜めしかわなきゃ。」と
我にかへるまでに
ばっちり売り切って
ノルマを達成し。

横川からは
だるま弁当を買い込んだ
お客に
飲み物を
じゃんじゃん売りまくり
軽井沢について
すいた車内で
ほっと一息ついたり
していたのである。
結構面白かった。

そんな車内が戦場に
なっていた
高崎~横川間で、
車窓から
遠くに見えていたのが
榛名富士である。

妻「結構車窓楽しんどる
  余裕あるんだな。」


ま、いいからいいから。

そんな思出でもない
思出が
毀(こは)れていない
窓から
見えていた。

何しろこいつは
素的な窓だ。

そこで榛名山の詩、
萩原朔太郎の詩である。

「榛名富士」

その絶頂(いただき)を
光らしめ
とがれる松を 光らしめ
峰に粉雪 けぶる日も
松に花鳥を つけしめよ
ふるさとの山
遠々(とほどほ)に
くろずむごとく 凍る日に
天景をさへ ぬきんでて
利根川の上(へ)に
光らしめ
祈るがごとく 光らしめ。
    -郷土風物詩-


『蝶を夢む』
 (初版1923年
  ただし本稿は1975年/
 ほるぷ出版による)

なんて七五調の
素晴らしき言葉たちだ。

美しき青春の
思出とともに。

ほんに、ほんに・・・。

おわり。

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